26種類の水彩紙をテストしました
苦労して入手した水彩画紙
水彩紙のサンプルを一通り手に入れることができましたので、各社の紙をテストしこれからレビューしてみようと思います(費用もかかっております)。今回テスト・レビューする水彩紙は全部で24種類くらいです。実際に透明水彩で着色して比較レビューします。ほぼすべての水彩紙のテストが終わりましたので、週1くらいのペースで水彩紙のレビューを書いていきたいと思います。紙のレビューの進捗状況は写真の色合わせに何時間もかかっていますのでかなり手こずってます。もしかしたら2週目のレビューもやるかもしれませんのでよろしく!(画像調整済みでiPad Proの照度50%に最適化中です。新品のiPhoneディスプレイでもおそらく同じような色になっていると思います。)
- ミューズ・ランプライト 中目 300g 2016年10月18日レビュー★★★★-
- ウォーターフォード・ナチュラル 中目 300g 2016年10月18日レビュー★★★★
- ウォーターフォード・ホワイト 中目 300g 2016年10月19日レビュー★★★★
- ウォーターフォード・ホワイト荒目 300g 2016年10月19日レビュー★★★★★
- ウォーターフォード・ホワイト細目 300g 2016年10月20日レビュー ★★★★+(細密画向き)
- オリオン アクリルデネブ 水彩紙 300g 中目・細目 (ホワイトワトソンより濃く塗れる)2016年10月26日レビュー ★★★★
- オリオン シリウス水彩画紙 スケッチブック 220g 特厚口 中目 2016年10月26日レビュー★★(下絵・墨絵・練習向き)
- マルマンアートスパイラル スケッチブック 156.5g 2016年11月9日レビュー(サブ向き)★
- マルマンオリーブ(下絵・練習向き)★★
- コットマン(ウィンザーニュートン)
- アヴァロン 中目 300g★★★★ 2016年11月10日レビュー
- ホワイトワトソン 中目 239g ★★★ 2016年11月15日レビュー
- ワトソンナチュラル色239g ★★★ 2016年12月26日レビュー
- ストラスモア水彩紙 中目 300g★★★★ 2016年12月26日レビュー
- アルビレオ水彩紙 中目 218g ★★★(発色良いがにじみ独特)2016年12月26日レビュー
- クレスター水彩紙 中目 210g ★★ 2016年12月26日レビュー
- ハーネミューレ・バンブー・ミクスドメディア ★★★★(細密画向き)2016年12月27日レビュー
- ファブリアーノ・アルティスティコ・エキストラホワイト 荒目 300g ★★★★★
- ファブリアーノ・アルティスティコ・トラディショナルホワイト 荒目 300g ★★★★★
- ファブリアーノ・アーティスティコ・エキストラホワイト 細目 300g ★★★★★
- ファブリアーノ・アーティスティコ・エキストラホワイト 極細 300g ★★★★★(細密画向き)
- ムーラン・ドゥ・ロワ水彩紙 荒目 300g ★★★★+
- ムーラン・ドゥ・ロワ水彩紙 細目 300g ★★★★★
- ムーラン・ドゥ・ロワ水彩紙 極細 300g ★★★★+(細密画向き)
- ラングトン・プレステージ 300g ★★★★(細密画向き)作品用なのでもったいなくて未レビュー。
- アルシュ ブロック 300g 極細★★★★★(細密画向き)買ったものの、もったいなくて、まだ開封してない!
透明水彩紙のレビューおよびテスト方法
今回は私が手元に購入した水彩紙と、頭を下げて各メーカーから入手しましたサンプルと実費購入の水彩紙を使い、透明水彩での発色や着色した結果を比較レビューしました。
水彩紙レビューに使用した透明水彩絵具
透明色の透明水彩絵具、ホルベインのイミダゾロンイエローと、フタロブルーイエローシェードとキナクリドンマゼンタを使ってレビューしています。ほかにはコバルトブルーヒューやシュミンケホラダムの青色を一部の水彩紙レビューで使っています。
紙の質と発色・ぼかし・にじみのテストとレビュー
絵具の発色とぼかし、にじみによる透明水彩絵具の色の拡がりをテスト・レビューしています。紙の質についても、紙の重さ、紙の目の粗さ、紙質や紙の使いやすさなどについてレビューしています。ぼかし具合はウォーターフォードや★5を付けた水彩紙が優れていると思いました。発色は★4以上の紙なら優れていると思います。
水彩紙とモニターのキャリブレーション(色合わせ)について
今回レビューしました水彩紙の写真のキャリブレーションはiPad Pro 9.7インチの明度50%に最適化しています。中国・台湾製の格安PCでは低彩度に写りますが、これは何日も格闘しましたが、どうしようもできませんでした。iPhoneやMacモニターでも快適にご覧いただけるとは思いますが、カメラがニコンのエントリークラスの一眼レフですので、青色が何をどうやっても正確に表現できませんでした。写真はカラー補正で明るさだけ、明るい蛍光灯下で見た物と同じになるように調整しています。
紙のレビューの際には実際に手に取って見たレビューですので画像を見てレビューしているわけではありません。
紙のレビューの際には実際に手に取って見たレビューですので画像を見てレビューしているわけではありません。
テスト・レビューした水彩紙のPCへの取り込み方法
透明水彩で着色した水彩紙はASP-Cの一眼レフデジタルカメラで撮影しました。ISO400、焦点距離は35mm、撮影場所は丸形蛍光灯から1.3mくらい下で背景にマルマンArt spiralを敷きました。取り込んだ写真はPhotoshopにて一律に背景のマルマンArt spiralをハイライトとすることにより設定を統一しました。ほかにも可能な限り、色を再現すべくやってみましたが、完全には同じにならず、特に黄色と青色がモニターでは正確に表現することができませんでしたので、写真では不足するところを言葉で説明しています(ここがニコンが赤が得意といわれる理由でしょうか)。コピー機のスキャナーでの取り込みも試みましたが、スキャナーは紙に光を当てて反射した情報を取り込みますので、まったくおかしな色合いとなってしまいレビューに使えませんでした。
透明水彩紙のテスト結果およびレビュー
今回の透明水彩絵具で水彩紙をテストしました結果とレビューについてはそれぞれの透明水彩紙のページに表示しております。どの紙がいいとは絶対に言えませんので、各自お好みの水彩紙に出会う参考になればと思います。
水彩紙レビューでちょっと心配していること
水彩紙のレビューで一番心配しているのが、安物のモニターでは低彩度に映って見えることで、それがその水彩紙の本当の色なんだ!と誤解されることが一番心配です。中国・台湾メーカーの格安パソコンのモニターではレビューした紙が本当に黒ずんで見えてますので・・・iPhoneやiPad、有機ELとか高演色性のモニターじゃないと鮮明度がわからないのでそこが心配です。しかもカメラも写せる色が限られているようで、正確な色はiPad上でも再現できてません。
レビューの星(★)の数について
今回水彩紙のレビューをするにあたり、五段階評価とし、発色の良い紙や高品質な紙を★5で表し、安価で練習向きの水彩紙を★1で表しました。決して良し悪しでランク分けしているわけではありませんし、実際の紙の消費量は作品用よりも練習向き水彩紙のほうが圧倒的に多くなりますので、安価な紙は下絵を必要とする大抵の人にとっては必需品です。
水彩紙レビューの補足
テストの結果は筆者の環境での結果であり、みなさんのお使いの状況で必ずしも同じになるとは限りません。レビューの内容が参考になりましたら、リンクから水彩紙をご購入くださいますようお願いします。賽銭程度の収入しかありませんが、それを元手に新たな公開研究を楽しんでいます。
レビューワー(筆者)について
私は水彩画を職業としておらず、日曜画家歴15年以上のアマチュアです。おそらく売ろうと思えば安くすれば売れるのでしょうが、安く売れたら損だから無名のうちは一切売らない、みたいな素人です。
水彩紙レビューの著作権について
このブログ内での水彩紙のテストおよびレビューの著作権はすべて作者の私にあります。何日もかかってテストしてますので、無断でピンしたりまとめて成果を横取りしないようお願い申し上げます。無断で転載している場合はこちらの希望の金額での使用料をお支払いいただくことに同意したものと見なします。
未入手の水彩紙一覧
いつかはサンプルを入手してレビューしたいと思っている水彩紙一覧です。サンプルもらえないかな~。
- セヌリエ
- フォントネー
- ヴィダロン
- モンヴァル
- モレスキン
- マーメイドリップル
- マットサンダース
- モロー
- MO紙
すべての水彩紙を使ってみてレビューした雑感
テストした紙は全部で25種類ですか、すべてをまとめているわけではありませんが、この中で最も健闘しているなと思ったのが「ストラスモア」水彩紙です。私はこの「ストラスモア」を「どうせホルベインだから」と甘く見ていたのですが、意外と「ウォーターフォード」と肩を並べているように思います。ウォーターフォードの紙の評価は高評価するにはちょっと難しいのですが、色にこだわりがなければプロでも使える紙の丈夫さは非常に良いと思います。今回「ムーラン・ドゥ・ロワ」の紙を初めて試させてもらいまして、非常に好印象でした。
作品用に向かない紙は個人的な評価で★(ひとつ星)をつけさせていただきました。三ツ星以上の紙なら、初心者の方でも水彩画が楽しいと感じることでしょう。二つ星以下の紙は、下絵用の紙くらいに思っておいたほうがよいと思います。星が一つしかない紙でも、覚書きや試し描きに使いますので、むしろ低評価のスケッチブックや画用紙のほうが下絵に何冊も使うため、私の中では断トツでマルマンオリーブの紙の消費量が多いです。
作品用に向かない紙は個人的な評価で★(ひとつ星)をつけさせていただきました。三ツ星以上の紙なら、初心者の方でも水彩画が楽しいと感じることでしょう。二つ星以下の紙は、下絵用の紙くらいに思っておいたほうがよいと思います。星が一つしかない紙でも、覚書きや試し描きに使いますので、むしろ低評価のスケッチブックや画用紙のほうが下絵に何冊も使うため、私の中では断トツでマルマンオリーブの紙の消費量が多いです。
おすすめの水彩紙について
初心者のうちはホワイトで発色の良い紙をおすすめします。はじめにナチュラル色(アイボリー)の紙を選んでしまいますと、色の勉強になりませんので。高い紙で描いたほうが気分がいいですよ。低品質な紙で絵を描くと、私のように、やる気までなくなってしまいます。こうやっていろいろレビューしてみたり、紙選びは楽しいですね!