クレスター水彩紙
ホルベインのクレスター水彩紙を透明水彩絵具で塗り特徴や発色などをレビューしました。
クレスター水彩紙の特徴
- コットンとパルプ混用
- 中性
- ナチュラル
- 中目
- ホルベインが販売
- 並厚口210g
- 特厚口310g
紙の特徴
クレスター水彩紙はナチュラル色の水彩紙で少し赤味がかっています。ワトソンナチュラルは黄色寄りでまったく色合いが異なります。クレスター水彩紙のナチュラルに近く比較対象となる水彩紙はウォーターフォードナチュラル中目でありワトソンは紙色がまったく違うので比較対象となりません。クレスター水彩紙とウォーターフォードナチュラルの紙の色は非常に酷似しており違いは付けられたシボの形による陰影の影響となります。クレスターの表面は規則的な凹みになっており裏面は凸になっています。裏面も何か描こうと思えば描けるでしょう。紙を持った感触はウォーターフォードナチュラルと比べると少し柔らかいです。紙のざらつきはウォーターフォードナチュラルのほうがざらざらしています。
発色
ホルベインの透明水彩絵具、キナクリドンマゼンタとイミダゾロンイエローとフタロブルーイエローシェードを塗って比較しました。色の出方の違いを一言で述べることは今回は非常に難しいです。絵具の吸着量はクレスター水彩紙のほうが多くてアラビアガムか何かの接着剤が思いっきりテカッてます。そしてクレスター水彩紙の型押しの凹みには絵具が溜まっておりそこだけさらに濃く発色しています。ワトソンナチュラルよりは発色は全然マシですが、安物感は否めません。ウォーターフォードナチュラルが良いかというとそれはそれで別問題の欠点があります。絵具の溜まりはホルベインが扱っているストラスモアと似ているところがあります。
にじみとぼかし
クレスター水彩紙のにじみは悪いほうで絵具の粒子が結構拡がり輪じみになります。吸水力は高級紙と比べると弱いといわざるを得ません。ぼかしを多用した塗りには不適であると断言できます。べったりした塗りに適しています。ぼかし跡もそんなにきれいじゃありません。クレスター水彩紙は大雑把な作品や原色を生かした作品に適しているようであり、細密画や標準的なボタニカルアートには不適です。クレヨンとの相性は良いと思います。
クレスター水彩紙のぼかしとにじみの様子
所感
この紙がいくらするものなのかはわかりませんがホルベインのホームページには「高級水彩紙」と書かれています。ですが安っぽさは否めません。複雑な技法の駆使には適さなくとも、単純明快な塗り方やしかし濃い色を好まれるお子様のニーズは完璧に果たしているように思います。
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ホルベイン クレスター水彩紙 ブロック 210g 24枚とじ
アマゾンでの評判は上々のようです。