ホルベインストラスモア水彩紙のレビュー
ホルベインのストラスモア水彩紙のレビューです。結論から言うとストラスモア水彩紙は発色・にじみ・ぼかしの品質が高級紙と同等でかなりおすすめの水彩紙でリッチな高級スケッチブックとしてたいへん気に入りました！
ストラスモア水彩紙中目300gの特徴
- ホルベイン社が米国ストラスモア社の水彩紙を輸入販売
- 300g
- 中目
- 中性
- ホワイト
- コットン100%
- コットンモールドメイド抄紙
- 表面強度強い
- にじみぼかし良好
- 吸い込み・乾燥・はじき度普通
ストラスモア水彩紙中目300gのレビュー
ストラスモア水彩紙を手に持ったところ、厚みはウォーターフォード中目よりもほんのわずかに厚いのではないかと感じられました。紙のしなり具合はストラスモア中目のほうが分かるほど柔らかく、ウォーターフォードは堅さを感じました。さすがウォーターフォードです（笑）
紙の表面のマチェール
裏面
紙の表面の凹凸は均一ではなく独特のシボがあり機械的なウォーターフォード中目のシボと比べると古風で深さが浅い印象を受けました。なかなかよさそうな印象です。裏面の模様は左上から右下に下がるようにシボが入っておりますが老眼には無問題で紙を傾けなければわからないので十分使えると思います。
紙の白さ
紙の白さはウォーターフォードホワイトとまったくといっていいほど同じです。アヴァロン300g中目よりは僅かにグレーですが色彩に無頓着な人にはわからないレベルです。でもやっぱりアヴァロンのほうが白いです。ウォーターフォード粗目ホワイト300gは同じ白さで影が入ると暗く見えるのに対しストラスモア中目300gのほうはシボによる影が入りにくいので白いです。最高級水彩紙のムーラン・ドゥ・ロワ細目300gやアルティスティコエキストラホワイトのほうがストラスモアより白いです。アクリルデネブ300gのほうが目に見えて白いです。
発色の鮮やかさの比較
ストラスモア水彩紙中目300gは水彩絵具をよく吸着するため濃く塗れることが特徴です。ホワイトワトソンの絵具の吸着量と比べると天と地ほどの差がありホワイトワトソンは薄く塗るのに適しています。特筆すべきなのが比較対象となるウォーターフォードホワイト中目300gよりも断然良い吸着量です。ウォーターフォードホワイト中目は塗った場所に多数の気泡が生じ、その分だけ白が入るのに対しストラスモア中目300gは塗った面に空気がほとんど入り込んでいません。つまりべた塗りしやすいのはウォーターフォード中目よりもストラスモア中目だと言えます。発色の鮮やかさはウォーターフォードホワイト荒目・中目・細目よりもストラスモア中目のほうがベタッと塗れるという感じです。しかしそのインクが溜まったようなベタッと感をどう思われるか、絵具の溜まりをどう判断するかはみなさま方の価値観に左右されることでしょう・・・。アニメイラストにはウォーターフォードより使いやすいと思います。もちろん意識して薄く塗ることはできるでしょう。絵具の吸着量はファブリアーノアルティスティコエキストラホワイトやナチュラル荒目とそっくりです！！！これだけでもストラスモアを選ぶ理由としては十分でしょう。本当の比較対象はアルティスティコの荒目かもしれません。アルティスティコ荒目の練習用としてはほんとうに最適だと思います。
にじみとぼかし
ストラスモア水彩紙中目300gのにじみは幻想的で美しいです。にじみの傾向は、やはりファブリアーノアルティスティコの荒目と同系統です。
ウォーターフォードと比べても悪くはありませんが絵具の流出量が多いのかウォーターフォード荒目と比べるとぼかしのエッジが明確に残ります。そんな意味ではストラスモアはべた塗りに適しているのかもしれませんね。しかしウォーターフォードの中目と細目と比べるとストラスモア中目のほうがにじみやぼかしは美しいと感じます。
所感
このストラスモア水彩紙中目300gの直接の比較対象はウォーターフォードホワイト中目300gが近いと思いますがアルティスティコの廉価版とも位置付けることが可能です。ウォーターフォードの中目に気泡がたくさん入ることに不満がある方が乗り換えを検討される水彩紙の候補となり得るでしょう。
- 濃く塗りたい
- 荒目のようなにじみが欲しい
- アルティスティコより安くて似た水彩紙が欲しい
そんな方におすすめの水彩紙です。
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ホルベイン ストラスモア水彩紙 インペリアル ブロック 300g 12枚とじ
本とじスケッチブックやリングタイプ、手帳サイズなどいろいろタイプがあるようです。
