ワトソンナチュラル水彩紙のレビュー

ワトソン(ナチュラル)水彩紙 239g

特徴

  • ミューズが販売
  • 中性紙
  • 中目
  • 木綿パルプ+木材パルプ
  • 消しゴム耐性あり
  • 239g(ほかに190g, 300gもある)

紙の特徴

ワトソン水彩紙の表面

ワトソン239gを手に持った瞬間「厚っ」と思いました。さすがに300gの紙よりは軟らかいですが水彩紙としては十分な厚みがあります。色は黄緑がかったアイボリーとでも言いましょうか、普通のナチュラル色より黄色っぽいというか妙な発光を感じます。これだけでダメという人もいらっしゃることでしょう。この紙自体が出す光が絵具の発色を邪魔してます、特に黄色。紙の型押しの模様の特徴は見るからに左上から右下に向かって斜線のごとく凹凸が入ってます。

発色

ワトソン水彩紙ナチュラル色のレビュー

今さっき述べたように紙色が透明水彩絵具の発色を邪魔しています。ですから、かなり明度の暗い色じゃないとうまく表現できないかもしれません。絵具の乗りは良いと思いますが表面強度の強さが柔らかい表現を邪魔してますのでヤサシイ絵を描こうと思うと途端に難易度が上がると思います。現代的な冷たさの表現や気持ち悪さや奇天烈感の演出には非常に適した素材だといえます。一応褒めてます。色の乗り方はアクリルデネブと同等であると断言できますのでホワイトが欲しいならアクリルデネブがおすすめです。クレスターなんかよりも上等ですが紙の色が・・・発色をダメにしていますw

にじみとぼかし

ワトソン水彩紙ナチュラル色のにじみとぼかし

にじみとぼかしはアクリルデネブとほぼ同じです。それくらい表面強度がしっかりしておりひっかくなどの荒々しい表現が可能です。にじみとぼかしは正直いって期待できない品質です。柔らかで繊細な表現には適してはいないので、大胆な塗り方やエッジを効かせた塗りに向いてます。

所感

このワトソンのナチュラル色は評価が難しいと思います。色の鮮やかさを重んじた用途ではまったく不適で、どちらかというと彩度を重要視しない作品に適しています。ぼかしやにじみを重んじた塗りには不適です。しかし紙が厚いため、大胆で粗い表現には問題なく適しており、あとは暗い紙色と写生力などの技法のレベルの高さを表現する描き方との相性は非常に良いと思います。
  • 暗い
  • 粗い
  • きもい
  • ダークサイドの描写
  • 低彩度
  • コンテ
  • 写実
  • 背景画
上記の用途での相性は良いのではないかと思います。こんな感じでいかがでしょうか。トーンが落ちるのでアート作品の背景画にも便利だと思います。褒めてるのかどうなのかわかりませんね。一応褒めてます。

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